小林武史 ヴァイオリン・リサイタル
日時 |
2022年9月18日(日)14時開演(13時30分開場) |
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会場 | 王子ホール(東京・銀座) |
料金 | 全自由席 ¥5,000 |
出演 |
ヴァイオリン:小林武史 ピアノ:野平一郎 |
曲目 |
團 伊玖磨/ファンタジア第1番 伊福部 昭/ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 有馬礼子/天使の子守唄 ハチャトゥリアン/ノクターン ヤナーチェク/ドゥムカ スメタナ/「わが故郷より」第1番、第2番 |
[チケット取扱い] 王子ホールチケットセンター TEL.03-3567-9990 チケットぴあ https://t.pia.jp/ Pコード 217933 ミリオンコンサート協会 TEL.03-3501-5638 ミリオンチケット(オンライン・チケットサービス) ※ミリオンチケットでのお申込みはセブンイレブンでのお引き取り。 [コンサートマネージメント] ミリオンコンサート協会 TEL.03-3501-5638 |
ヴァイオリンの匠、人生を映し出す舞台へ
奥田佳道(音楽評論家)
内外の檜舞台を彩って70有余年。ヴァイオリンの匠、小林武史(1931年2月生れ)の至芸を味わうリサイタルが近づいてきた。
楽の音の職人でもある小林武史と年下の盟友、野平一郎による(前々回)2020年10月のリサイタルを、私は次のように評した。
武史先生に捧げられた團伊玖磨の「ファンタジア第1番」(1973)、伊福部昭の「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」(1985)、それにライフワーク、エネスコの「ヴァイオリン・ソナタ第3番《ルーマニアの民族形式で》」(1926)に、決して枯淡でない味、歌、舞いの美学を添え、近代の演奏史をも浮き彫りにした。摩訶不思議な郷愁を誘うアンコールまで魅せた。寄り添うピアノ野平一郎がまた職人の鏡。音楽の友2021年2月号、特集コンサート・ベストテン2020、忘れがたいこの1曲!のコーナーから。選者は、この1曲!を<演奏、公演>と解釈した。
昨年のリサイタルに続く、今秋の美しき選曲を見よ。
團伊玖磨(1924~2001)、伊福部昭(1914~2006)の調べは、声高に申すまでもなく、小林武史の妙技と相愛である。小林に捧げられ、小林が広めた。抒情美立ち昇る有馬礼子(1933~)の「天使の子守唄」は、野平のピアノと交え2006年にレコーディングされた「天使のソナタ」第2楽章の原曲で今回が初演となる。
コーカサス(カフカス)、モラヴィア(チェコ東部)、ボヘミアの妖しくも烈しい舞曲、民謡をベースとした旋法的な小品も、このヴァイオリニストの人生に寄り添ってきた。ハチャトゥリアンもヤナーチェクもスメタナも、アンコールピースにあらず。小林武史の歩み、そして今を映し出すヒューマンな音楽なのだ。
ヴァイオリンを弾く。弾き続ける。この楽器で歌を歌い、物語るとはどういうことかをこの人は舞台で実践する。歴史的なキャリアや名声に甘えず、自分に厳しい。プロフェッショナルの鏡といえる。
音楽家のなかの音楽家、小林武史91歳。野平一郎とともに、ゆかりの作品を携え、さあ王子ホールに登場だ。
出演者プロフィール
■ 小林武史(ヴァイオリン) Takeshi Kobayashi/Violin
1931年生まれ。鈴木鎮一氏に師事。東響、チェコ国立ブルノ・フィル、オーストリア・リンツ州立ブルックナー管、読売日響のコンサートマスターを歴任。オーケストラ退団後はソロ活動に専念し、海外(ヨーロッパ、旧ソ連、北米、南米、中近東、アジア全域)に演奏旅行。著名な音楽祭に招待され出演。国際交流基金派遣の文化使節としての派遣は10回に及び、海外での青少年の指導にも力を注ぐ。
桐朋学園大学、東京音楽大学講師を歴任。長きにわたり宮城県中新田バッハホール音楽院院長を務め、地域の文化振興発展に多大な功績を残した。第18回日本音楽コンクール第1位(1949)、日本音楽舞踊批評家クラブ賞(1960)、文化庁芸術祭賞(1988)、文化庁芸術祭大賞(1996)、横浜文化賞(2013)を受賞。
小林武史のために作曲された作品は数多く、初演並びに国内外でも多数演奏を行う。室内合奏団「コレギウム・ムジクム東京」主宰。CDに團 伊玖磨:ファンタジア、マニャール:ソナタ、エネスコ:ソナタ、野平一郎:デュオ・コンチェルタンテなど11枚をリリース。著書に「ヴァイオリン一挺、世界独り歩き」(芸術現代社、1980)、「ファンタジア わが人生」(神奈川新聞社、2013)がある。他にもエッセイ等を新聞、雑誌に掲載。
■ 野平一郎(ピアノ) Ichiro Nodaira/Piano
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