
藤井一興 ピアノリサイタル
Illuminations〈イリュミナシオン〉〜光り輝く事〜
日時 |
2018年3月22日(木)19時 |
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会場 | 東京文化会館小ホール(東京・上野) |
料金 | 全自由席 ¥4,000 |
出演 |
ピアノ:藤井一興 チェロ:横坂 源 |
曲目 |
藤井一興/宮島の鳥居に波は震える 〜チェロとピアノのための〜(世界初演) クープラン/クラヴサン曲集 第2巻 第6組曲 第5番「神秘的な防壁」 クープラン/キタイロンの鐘 ラモー/クラヴサン曲集と運指法 第1番(第2組曲)第5番「鳥のさえずり」 モーツァルト/ピアノソナタ K.310 イ短調 フォーレ/ノクターン 第6番 変ニ長調 ドビュッシー/ピアノのために(プレリュード、サラバンド、トッカータ) ショパン/ピアノソナタ 第3番 ロ短調 Op.58 |
[チケット取扱い] e+(イープラス)http://eplus.jp CNプレイガイド TEL.0570-08-9990/p> ローソンチケット TEL.0570-000-407/p> 東京文化会館チケットサービス TEL.03-5685-0650 ミリオンチケット(オンライン・チケットサービス) [コンサートマネージメント] ミリオンコンサート協会 TEL.03-3501-5638 |
イリュミナシオン
〜ルイ14世とヴェルサイユに感謝の意を込めて〜
藤井 一興
私が留学したのは東京藝術大学の3年生の時でしたが、フランス語の勉強を始めたのは東京藝術大学附属高校1年生の時で、アテネフランセに通いました。授業では、フランスの有名なランボーやベルレーヌ、ボードレールの詩を暗唱しました。当時は意味を調べつつ一所懸命覚えたのですが、詩を本当に理解したのは、フランスに留学してからでした。
フランスでは小さいころから有名な詩を暗唱するので、ちょっとした会話や、授業にもよく出てきます。私の師であるメシアンの授業にも詩がよく出てきましたし、言語と音楽、リズムの理解の助けにもなり、フランスに来る前に暗唱していて、とても良かったと思いました。この詩や文化はどの時代ぐらいから盛んになったのか興味がわき調べたところ、ルイ14世(1638年〜1715年)との関わりが深いことを知りました。
ルイ14世はご存知のように太陽王ともいわれ、ヴェルサイユ宮殿を造り、フランス文化の礎を築いた方です。フランスではもともと王や貴族が芸術を擁護する文化がありましたが、彼は莫大な国費を投じて劇場やフランス語学校を作り、劇作家のラシーヌやモリエール、詩人のフォンテーヌ、音楽家のリュリなどを支援し、ヴェルサイユ宮殿の内外の貴族や他の国々の大使に「音楽・踊り・詩」を啓蒙しました。
今回取り上げた作曲家はフランス人、もしくはフランスと関係の深い作曲家です。クープランはヴェルサイユ宮殿礼拝堂のオルガニストでしたし、モーツァルトが8歳の時にヴェルサイユ宮殿で演奏した事はとても有名です。
タイトルの「イリュミナシオン」とは、ランボーの詩集からつけたもので、日本語では「光り輝く事」です。太陽王によりフランス芸術が芽吹き、そして爛熟していく様を皆様とともに享受できたら幸いです。
出演者プロフィール
■藤井一興(ピアノ) Kazuoki Fujii/Piano
プロフィールはこちら。
■横坂 源(チェロ) Gen Yokosaka/Violoncello
桐朋学園女子高校音楽科(共学)、桐朋学園ソリストディプロマ・コースを経て、シュトゥットガルト国立音大、フライブルク国立音大で研鑽を積む。
2002年に全日本ビバホール・チェロコンクール最年少優勝受賞をはじめ、05年に出光賞、08年に齋藤秀雄メモリアル基金賞、10年にミュンヘン国際音楽コンクール第2位、12年にホテルオークラ音楽賞受賞。
室内楽部門では、09年に全ドイツ学生音楽コンクールで第1位受賞。1999年、13歳で東響とサン=サーンスのチェロ協奏曲を共演したのを皮切りに、国内外の主要オーケストラと多数共演。室内楽奏者としても、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン、東京・春・音楽祭など出演多数。
鷲尾勝郎、毛利伯郎、ジャン=ギアン・ケラスの各氏に師事。2016年9月、「J.S.バッハ:ガンバ・ソナタ集(ピアノ:藤井一興)」をワーナーミュージック・ジャパンよりリリース。