
藤井一興ピアノリサイタル
古典に導かれる現在(いま)のまなざし
日時 |
2017年3月24日(金)19時 |
---|---|
会場 | 東京文化会館小ホール(東京・上野) |
料金 | 全自由席 ¥4,000 |
曲目 |
藤井一興/玉虫厨子を観る月映える夕 バッハ/イタリアンコンチェルト BWV971 ドビュッシー/前奏曲集 第1集「西風の見たもの」 ドビュッシー/前奏曲集 第1集「亜麻色の髪の乙女」 ドビュッシー/前奏曲集 第2集「花火」 アルベニス/イベリア より 第3巻 第9曲「ラヴァピエス」 武満 徹/雨の樹素描Ⅰ 武満 徹/閉じた眼2 リスト/ピアノ・ソナタ ロ短調 |
[チケット取扱い] e+(イープラス) http://eplus.jp CNプレイガイド TEL.0570-08-9990/p> ローソンチケット TEL.0570-000-407/p> 東京文化会館チケットサービス TEL.03-5685-0650 [コンサートマネージメント] ミリオンコンサート協会 TEL.03-3501-5638 |
古典に導かれる現在のまなざし
藤井 一興
タイトルの古典は今回冒頭に演奏するバッハの事です。ご存知のように、西洋音楽の礎となった人ですから、影響が及んでいない作曲家はいないと思いますが、その中でも、バッハを感じられる演目や作曲家を選びました。あと、バッハは直接関係しないけれど「パリ」ですね。
リストはハンガリー出身で、パリで多くの時間を過ごしました。ピアノソナタはロマン派の代表曲ですが、楽曲構成には自由な意味での古典を感じることができます。バッハとリストのラインが最初に浮かびプログラムの核を成しています。
アルベニスは、ドビュッシーとほぼ同じ時期に生まれた、スペインの作曲家で、晩年はパリを中心に過ごしています。アチャッカートゥーラという装飾音を上手く用いて、スペインの民族音楽の雰囲気を出し、当時のパリの楽壇に称嘆されました。今回演奏するイベリアは中でも傑作とされ、ドビュッシーやメシアンも絶賛していました。アルベニスは、直接的でないにしろドビュッシーに影響を与え、その逆ももちろんあったでしょう。同じ時代パリにいた芸術家たちは、影響しあうことで、より自分の個性を磨き上げていったのではないでしょうか。
武満徹さんは2016年が没後20周年であったので、私も同年のリサイタルで演奏しました。全曲演奏会をしたくなる程素晴らしい曲ばかりで、毎年何曲か弾こうと考え、今回は初演をさせていただいた「雨の樹素描Ⅰ」と、バッハ的な広がりを感じる「閉じた目2」を演奏します。
武満さんはパリが好きでよく行っておられました。私が初めてお会いしたのも1977年のパリでした。翌年ぐらいにお会いした時に、ピアノの新作ができたら、ぜひ初演させて欲しいと言いましたら、83年に「雨の樹素描Ⅰ」を今回演奏する文化会館で初演させていただけました。もう四半世紀近く経った事は驚きですが、この曲が全く色あせていないどころか輝きを増しているところは素晴らしい事ですね。
私の曲は現代音楽なので、古典とは遠いようにこ聞こえるかも知れませんが、はっきりとしなくても、その流れの中にはあります。他の曲もそうですが、そう言った造形を皆様に感じていただけたら、より素敵な時間が共有できるのではないかと楽しみにしています。
出演者プロフィール
■藤井一興(ピアノ) Kazuoki Fujii/Piano
プロフィールはこちらへ。
藤井 一興
タイトルの古典は今回冒頭に演奏するバッハの事です。ご存知のように、西洋音楽の礎となった人ですから、影響が及んでいない作曲家はいないと思いますが、その中でも、バッハを感じられる演目や作曲家を選びました。あと、バッハは直接関係しないけれど「パリ」ですね。
リストはハンガリー出身で、パリで多くの時間を過ごしました。ピアノソナタはロマン派の代表曲ですが、楽曲構成には自由な意味での古典を感じることができます。バッハとリストのラインが最初に浮かびプログラムの核を成しています。
アルベニスは、ドビュッシーとほぼ同じ時期に生まれた、スペインの作曲家で、晩年はパリを中心に過ごしています。アチャッカートゥーラという装飾音を上手く用いて、スペインの民族音楽の雰囲気を出し、当時のパリの楽壇に称嘆されました。今回演奏するイベリアは中でも傑作とされ、ドビュッシーやメシアンも絶賛していました。アルベニスは、直接的でないにしろドビュッシーに影響を与え、その逆ももちろんあったでしょう。同じ時代パリにいた芸術家たちは、影響しあうことで、より自分の個性を磨き上げていったのではないでしょうか。
武満徹さんは2016年が没後20周年であったので、私も同年のリサイタルで演奏しました。全曲演奏会をしたくなる程素晴らしい曲ばかりで、毎年何曲か弾こうと考え、今回は初演をさせていただいた「雨の樹素描Ⅰ」と、バッハ的な広がりを感じる「閉じた目2」を演奏します。
武満さんはパリが好きでよく行っておられました。私が初めてお会いしたのも1977年のパリでした。翌年ぐらいにお会いした時に、ピアノの新作ができたら、ぜひ初演させて欲しいと言いましたら、83年に「雨の樹素描Ⅰ」を今回演奏する文化会館で初演させていただけました。もう四半世紀近く経った事は驚きですが、この曲が全く色あせていないどころか輝きを増しているところは素晴らしい事ですね。
私の曲は現代音楽なので、古典とは遠いようにこ聞こえるかも知れませんが、はっきりとしなくても、その流れの中にはあります。他の曲もそうですが、そう言った造形を皆様に感じていただけたら、より素敵な時間が共有できるのではないかと楽しみにしています。
出演者プロフィール
■藤井一興(ピアノ) Kazuoki Fujii/Piano
プロフィールはこちらへ。