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来年2024年に結成30周年を迎える「クァルテット・エクセルシオ」から
この秋の定期演奏会の聴きどころメッセージ

   2023.10.9 up

 来年2024年に結成30周年を迎える「クァルテット・エクセルシオ」から、次回10月28日(土)第19回 京都定期演奏会、11月3日(金・祝)第45回 東京定期演奏会の聴きどころについて、セカンド・ヴァイオリンの北見春菜からメッセージが届きました。
 常設のクァルテットとして、昨年は日本人メンバーによる初のベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲CD録音を完結、来年は定期公演とは別に『結成30周年記念演奏会』を計画しているというクァルテット・エクセルシオ。
 30周年のプレ公演となる今回の公演、聴き逃せません!



クァルテット・エクセルシオ定期演奏会2023のチラシ

→ 公演の詳細はこちらへ


Q:今回の演奏曲、それぞれの聴きどころをお聞かせください。

A:【ベートーヴェン/弦楽四重奏曲 第1番 ヘ長調 Op.18-1 】

 ベートーヴェンの若さ溢れるはつらつとした躍動感のある素敵な作品です。
 初期の作品はシンプルな中に美しさがありますが、第1楽章の冒頭からいきなり4人で同じ旋律を一緒に演奏する(ユニゾン)始まり方も大変興味深いですし、伴奏や背景になりがちな刻みもベートーヴェンの場合は構造の一部としてしっかりとした存在感があり、モーツァルトやハイドンとまた違った弦楽四重奏の魅力もお楽しみ頂けましたら幸いです。
 また、各パートの対話(音楽での会話)の様子もぜひ見て聴いて楽しんで頂けましたら嬉しいです。

A:【ヤナーチェク/弦楽四重奏曲 第1番「クロイツェル・ソナタ」】

 この曲を作曲した背景にはトルストイの小説がありますが、お話の内容を知らない初めての方でも(この作品に初めて触れる方でも)人間の内面や感情の変化をどのような形でヤナーチェクが音楽で表現しているのかお楽しみ頂けましたら嬉しいです。
 例えば、不安や内面の葛藤を表現するのにスル・ポンティチェロ(駒寄りを擦って演奏する特殊な奏法)を用いていたり、ハーモニーも不協和音に近いものがありながらも美しさがあったり、テンポの変化によって感情の高まりや気分の高揚を表現していたり、異なるリズムの組み合わせによっても激しい感情の起伏を表現していたりします。
 ぜひ自由に想像しながらヤナーチェクの世界観を最後までお楽しみ頂けましたら幸いです。

A:【メンデルスゾーン/弦楽四重奏曲 第2番 イ短調 Op.13 】

 メンデルスゾーンは歌曲を多く残していますが、この作品も歌のような美しい旋律や色彩豊かなハーモニーの響きをぜひたっぷりとお楽しみ頂けましたら幸いです。
 ロマンチックで懐かしい雰囲気や「ヴァイオリン協奏曲 ホ短調」のような甘美で物悲しい旋律、情熱的でドラマティックな熱い部分など1つの楽章の中でも様々な表情の変化をお楽しみ頂けると思います。


 ぜひ会場に足をお運び頂き、弦楽四重奏の生演奏をお楽しみ頂けましたら幸いです。
 皆様のご来場を心よりお待ちしております!


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