
渋谷淑子 ピアノリサイタル 「時空・響・流転ーⅨ」〜ロマン派から現代への架橋
新たな音空間を創造する透徹したピアニズム
日時 |
2021年10月6日(水)19時開演 |
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会場 | 浜離宮朝日ホール(東京・築地) |
料金 | 全自由席 一般¥4,000、学生¥3,000 |
曲目 |
松田 周/ピアノとコンピュータのための「ディープ・ブルー」〈改定初演〉 武満 徹/閉じた眼(1979) リゲティ/練習曲 第1巻(1985) ショパン/舟歌 嬰ヘ長調 Op.60(1846) リスト/巡礼の年報 第3年 S.163 第4曲「エステ荘の噴水」(1877) 薮田翔一/フィリン〈委嘱作品/世界初演〉(2020) 萊 孝之/ピアノとコンピュータのための「ディスクリート・トランスファー」(2012) |
[チケット取扱い] 朝日ホールチケットセンター TEL.03-3267-9990 ミリオンチケット(オンライン・チケットサービス) ※ミリオンチケットでのお申込みはセブンイレブンでのお引き取り。 ミリオンコンサート協会 TEL.03-3501-5638 [後援] 日本アルバン・ベルク協会 一般社団法人 全日本ピアノ指導者協会(ピティナ) [マネージメント] ミリオンコンサート協会 TEL.03-3501-5638 |
渋谷淑子 ピアノリサイタル
「時空・響・流転ーⅨ」〜ロマン派から現代への架橋
1994年より開始した「時空・響・流転」の《波動シリーズ》のピアノリサイタルにおいては、プログラムの全曲を現代ピアノ曲で構成し、《日本とイタリアの波動》に始まり、隔年ごとにアメリカ・イギリスなど7カ国の諸作品を取り上げました。このシリーズでは、海外では高く評価されながら、日本では知られずに埋もれていた前衛の現代音楽作品など計51曲を発掘・紹介するとともに、各国の作曲家の作品と日本人作曲家の作品を対比させたプログラムを組むことで、日本人作曲家の作品が海外の作品の中で占める相対的な座標の提示も行いました。
2015年の「時空・響・流転ーⅧ」のリサイタルでは新たな出発点とし、現代ピアノ音楽を中心に、地理的な空間のみならず、時をも超えた広範な作品によってプログラムを構成いたしました。
「現代音楽」というと、ややもすれば孤島のように他の時代の作品と切り離された一分野であるかのように取り扱われがちですが、「現代音楽」の諸作品を精査し演奏すると、印象派・ロマン派はもとより、それ以前の作品から連なる流れは、途切れることなく「現代音楽」へと継がれていることを再認させられます。今回もショパン、リストの作品(1846年)から現代音楽(2021年)へと、異なる時代の作品を同じ俎上で演奏することで、現代へと連なる潮流のさらなる提示試みます。
また、第1回よりテーマとしている、内外の作曲家にピアノとライブ・コンピュータ・システムのためのインタラクティブ・コンピュータ音楽作品を委嘱、初演することを通して、「新たな音空間の創造」と「ピアノ音楽の更なる可能性の追求」にも力を注ぎたいと思います。
それとともに、現代ピアノ作品を内外問わず取り上げ、諸外国において名作とされながら日本においては十分な評価を得ていないもの、才ある作曲家の未だ知られざる秀作などの発掘・紹介にも、引き続き取り組んでまいります。
ピアノ演奏により創り出された音楽が「時空の中で響きと成って流転する」音空間を創造する、新たな「時空・響・流転」リサイタル・シリーズの展開にご期待ください。
渋谷 淑子
出演者プロフィール
■ 渋谷淑子(ピアノ) Yoshiko Shibuya/Piano
国立音楽大学を首席で卒業。武岡鶴代賞受賞。同大大学院を首席で修了。クロイツァー記念賞受賞。
1984年、第5回クロード・カーン国際ピアノ・コンクール(パリ)ディプロマ賞受賞。86年、フランス音楽コンクール第1位。
87年、第2回日本現代音楽ピアノコンクール優勝。全曲が現代曲による《時空・響・流転》シリーズのピアノリサイタルにおいて、ピアノとライブ・コンピュータ・システムを使用する作品を内外の作曲家に委嘱・世界初演することにより、ピアノ音楽の更なる可能性と新たな音空間の創造を追求し、注目を浴びる。
98年にリサイタル《時空・響・流転ーⅢ》〔日本とイギリスの波動〕の成果により、平成10年度文化庁芸術祭優秀賞を受賞。2002年には《時空・響・流転ーⅤ》〔日本とドイツの波動〕の成果により、再び平成14年度芸術最優秀賞を受賞。
ソロ・室内楽・伴奏など幅広い分野で活躍し、CDのリリースの多数に上る。
現在、国立音大及び同大大学院特任教授。淑樹会主宰。