朝比奈千足〈指揮〉
Chitaru Asahina〈Conductor〉
慶應義塾大学法学部卒業。1966年西独（当時）ブレーメン市立音楽院に留学。クラリネットをＨ.カールステンス氏に、指揮法と作曲理論をＨ.シュナッケンブルク氏に師事。68年、ベルリン音楽大学（現ベルリン芸術大学）に入学。Ｈ.ゴイザー教授のもとでクラリネットの研鑚に励み、71年、優秀な成績で同大学を卒業。クラリネットの独奏者として幅広く演奏活動を展開。
73年からその活動を指揮の分野に広げ、ベルリン国立歌劇場にて、Ｏ.スウィットナーの助手を務める。78年、当時の東ドイツ国立ズール響を指揮して指揮者デビュー。帰国後、大阪フィルを指揮。京都市響、東京都響、新日本フィルなど、国内の主要なオーケストラを指揮する。同時にハレ・フィル、イェーナ・フィル、マグデブルク響など、当時の東ドイツの主要なオーケストラの客演指揮のほか、ホノルル響、ソウル・フィル、クイーンズランド・フィル（豪州）等、海外各国への演奏旅行を続ける。
91年、クイーンズランド・フィルの専任指揮者に就任、同オーケストラの日本演奏旅行を成功させる。
また、テレビ番組「題名のない音楽会」に度々出演するほか、京都放送の深夜ラジオ番組、ラジオ大阪「朝比奈千足の音楽千夜一夜」のDJを務めるなど、巧みな話術を生かした音楽パーソナリティとしても活躍。従来の指揮者像の枠を超えた新しいタイプの音楽人としてのスタイルを確立しつつある。
大阪文化祭賞、在日外国人記者クラブ賞、神戸市文化奨励賞、神戸市文化賞などを受賞。
現在、神戸フィル音楽監督。